講座「土呂久に学ぶ」のレジュメと資料を希望者に送付

アジア砒素ネットワークは2016年2月4日に講座「土呂久に学ぶ」(講師・川原一之)を開講し、毎月1回(4月は休講)平均20人の聴講者の参加をえて、12月1日に予定していた全10回を終了しました。この講座を通して、アジア砒素ネットワークの出発点である宮崎県高千穂町土呂久の砒素公害の全体像を伝えることができました。毎回、配布したレジュメと資料が、土呂久公害を学ぶうえで欠かせないものであるのに入手困難な状況を考慮して、希望される方には郵送(実費)にてお送りいたします。

  • レジュメ・資料代1回分200円(送料別)
  • 全10回の場合…資料代2,000円(送料別)

 

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【申込方法】

①お名前  ②住所  ③電話番号  ④ご希望の回

上記の内容をご記入いただき、アジア砒素ネットワークまでお申し込みください。*資料をお送りする際に郵便振替用紙を同封します。

 

【連絡先】

アジア砒素ネットワーク事務局 Eメール:aanm2201@miyazaki-catv.ne.jp

FAX:0985-20-2286 電話:0985-20-2201

<内容>

第1回「惨劇は谷間のむらで起こった―辺境差別の構造―」(2月4日)

1.講座「土呂久に学ぶ」の開講にあたって

講師紹介 / 講座の目的

2.レジュメNo.1

Ⅰ 亜砒焼き開始までの土呂久

土呂久の地名 / むらの起こり / 土呂久鉱山の始まり / 江戸・明治・大正初期  の土呂久鉱山

Ⅱ 亜砒焼き開始当時の土呂久鉱山

亜砒焼き開始時期 / 1920年当時の亜砒酸業界 / 九州の亜砒酸の元祖

Ⅲ 報道に見る土呂久鉱毒事件(宮崎県立図書館保管の新聞より)

Ⅳ 戦前の鉱山操業に関する契約

池田牧然報告記の記述 / 鉱山と和合会の契約 / むらがつぶれても鉱山が残ればよい

Ⅴ 亜砒焼き再開をめぐる動き

一寸待った!土呂久鉱山新焙焼炉 / 和合会、反対から条件付き賛成へ / 害がないのなら役場で焼いてください

3.資料1 土呂久の位置

資料2 土呂久の地図(神像・仏像の配置)

資料3 亜砒酸鉱山開山

 

第2回「身近な動物から人間へ―被害の拡大―」(3月3日)

1.レジュメNo.2

Ⅰ 亜砒酸製造

亜砒酸 / 妹尾河童画「亜砒焼き窯復元図」 / 亜砒焼きの方法

Ⅱ 農作物・牛馬の被害

和合会議事録 / 唯一の鉱毒被害ルポ / 斃牛をめぐる動き / 病気にかかった牛の症状(獣医の解剖書より) / 牛馬墓地と家畜保険

Ⅲ 動物から人の健康被害へ

被害者の証言 / 水俣病(多発した猫の狂死) / カネミ油症事件(ニワトリの大量死)

2.資料1 亜砒酸製造

資料2 獣医の報告記

資料3 牛の死体解剖書

資料4 斃牛をめぐる動き

 

第3回「死につぶれた一家―被害者の生きざま―」(5月12日)

1.レジュメNo.3

Ⅰ 佐藤喜右衛門一家の場合

悲劇の象徴 / 過去の煙害の証拠 / 家族の症状 / 一家が背負っていたもの

Ⅱ 靏野政市一家の場合

最初の亜砒焼き夫 / 金が仇の人生 / 靏野政市の家族 / 角化を剃刀で削る

2.資料1 佐藤喜右衛門一家家系図等

資料2 土呂久 家屋の砒素の蓄積量調査

資料3 靏野一家年表

 

第4回「和合会が喧嘩会になった―共同体の歴史と役割―」(6月9日)

1.レジュメNo.4

Ⅰ 和合会とは何だったのか?

保管されていた和合会議事録 / 明治中期に金融機関として創設された / 金融機関から土呂久の自治組織へ

Ⅱ 議事録から読む鉱毒事件の歴史

煙害はいつ問題になったか / 激しかった反射炉の煙害 / 鉱山と和合会が結んだ契約と煙害料の支払い

Ⅲ 村に生じた混乱・対立

鉱山に世話になる家とそうでない家 / 煙害料をもらう家とそうでない家 / 公害病と認められたい人とそうでない人

Ⅳ 行政の末端組織へ移行

公民館に一本化 / 和合会から公民館へ

2.資料1 和合会議事録抜粋(戦前の鉱毒事件関係)

資料2 反射炉

 

第5回「農より鉱を重視へ―行政の姿勢の転換―」(7月7日)

1.レジュメNo.5

Ⅰ 江戸時代の鉱毒事件

土呂久にもあった煙害被害 / 禰宜鉱山(和歌山藩)の場合 / 赤沢銅山(水戸藩)の場合 / 鉱より農を重視

Ⅱ 明治時代の鉱毒事件

対立するスローガン / 農商務省の官制 / 発禁になった本 / 農より鉱を重視へ

Ⅲ 吉乃鉱山製錬所建設阻止闘争

鉱は一時にして農は永遠なり / 農を支援した県知事 / 製錬所建設阻止

Ⅳ 土呂久鉱毒事件における岩戸村の姿勢

歴代岩戸村長 / 斃牛解剖のとき(1925年) / 内務省に直接陳情したとき(1934年) / 亜砒焼き再開のとき(1953~54年) / 戦後の亜砒酸煙害

Ⅴ 亜砒焼き再開の軌跡

年表 / 戦前とはちがう新窯 / 戦前とはちがう場所 / 試験的操業 / 松尾鉱山視察 / 協力金支払い / 被害補償準備金積み立て / 椎茸植栽による煙害調査

2.資料1 和合会議事録抜粋(戦後の鉱毒事件関係)

資料2 日本の鉱毒事件

資料3 亜砒焼き再開をめぐって

 

第6回「亜砒酸の歴史―毒物と人間―」(8月4日)

1.レジュメNo.6

Ⅰ 亜砒酸の製法の歴史

亜砒焼きの実験 / 亜砒焼きの歴史 / 製錬所で副産物として製造 / 土呂久鉱山における亜砒酸の製法

Ⅱ 砒素と人間

砒素との出会い / 語源 / 砒素の用途

Ⅲ 日本の亜砒酸業の歴史と土呂久鉱山

Ⅳ 土呂久鉱山の亜砒酸生産量

戦前 / 戦後

Ⅴ 人類はなぜ亜砒酸を大量殺戮に使ったのか

殺鼠剤、殺虫剤 / 殺人事件と亜砒酸 / 毒ガスによる大量殺戮 / 毒物の種類

2.資料1 砒素の用途

資料2 亜砒酸をもちいた殺人

資料3 日本の亜砒酸業の歴史

資料4 亜砒焼きの歴史としくみ―土呂久鉱山の場合―

資料5 岩戸鉱山時代の鉱山周辺図(昭和12年~16年)

 

第7回「公害病認定―日記にみる砒素中毒患者の歩み―」(9月1日)

1.レジュメNo.7

Ⅰ 土呂久公害告発の流れ

四大公害訴訟のインパクト / 宮崎県の休廃止鉱山総点検 / 患者の歩み / 小学校教師の調査 / マスコミの報道

Ⅱ 公害病認定から知事あっせんへ―宮崎県の対応―

土呂久地区の鉱害にかかわる社会医学的調査 / 公害否定の中間報告 / 専門医による裏付け / 軌道修正 / 慢性砒素中毒症 / 患者認定から知事あっせんへ

Ⅲ 私の土呂久体験

二度抜かれた / 患者の立場で報道する / 力になれなかった知事あっせん / 再び訪れた土呂久で / 支援者として、記録者として

2.資料1 新聞でたどる土呂久公害告発から患者認定へ

資料2 佐藤鶴江日記にみる土呂久公害告発の流れ

 

第8回「最高裁和解―健康被害の補償の到達点―」(10月6日)

1.レジュメNo.8

Ⅰ 低額補償に反発した被害者

知事あっせん / 水俣病第一次訴訟の判決 / 佐藤鶴江日記より

Ⅱ 慢性砒素中毒症の病像

低額知事あっせんの問題点 / 慢性砒素中毒症の病像をめぐって / 慢性砒素中毒症の療養の範囲

Ⅲ 裁判による一時金補償と公健法による継続給付

公健法適用者と知事あっせん受諾者の比較 / 福岡高裁宮崎支部判決(1988年10月30日) / 土呂久訴訟と和解(第1ラウンド) / 二陣訴訟一審判決(1990年3月26日) / 土呂久訴訟と和解(第2ラウンド) / 最高裁和解(1990年10月31日)

Ⅳ 残された課題

原告以外の患者 / 知事あっせん受諾者の公健法適用

2.資料1 佐藤鶴江遺稿集「生きとうございます」(抜粋)

資料2 土呂久地区の健康調査報告(抜粋)

資料3 宮崎県土呂久地区に発生した慢性砒素中毒症について(抜粋)

資料4 慢性砒素中毒症(抜粋)

資料5 土呂久鉱毒病―被害者の復権のために―(抜粋)

資料6 土呂久訴訟の争点

 

第9回「環境復元―土呂久のよみがえり―」(11月10日)

1.レジュメNo.9

Ⅰ 鉱山操業中の環境汚染

鉱山活動と環境汚染 / 鉱害の原因行為 / 原因行為による汚染

Ⅱ 告発当時の環境汚染

宮崎県の調査 / 科学者会議宮崎支部の調査(1972年2月~4月)/ 科学者会議宮崎支部の調査(1972年6月)/ 宮崎県衛生研究所の粉塵調査 / 水田土壌の砒素汚染調査・対策

Ⅲ 環境の復元(1)

ズリ山の覆土植栽 / 水田土壌の改良 / 大切坑坑内水対策(1)

Ⅳ 金属鉱山事業団の調査報告書(1988年8月)

調査の経緯 / 調査結果 / 鉱害防止工事

Ⅴ 環境の復元(2)

大切坑坑内水対策(2)

Ⅵ 環境復元工事に要した費用

企業が負担した鉱害防止事業費 / 国・県・町が支出した鉱害防止事業費 / 鉱害対策の総額 / 大切坑坑内水の水質改善

2.資料1 土呂久川水系の砒素含量(科学者会議;1973年)

資料2 農用地土壌汚染対策地域概要図

資料3 土呂久川水系概要図

資料4 堆積場位置図

資料5 土呂久鉱山鉱害調査覚書(抜粋)

資料6 土呂久鉱山の鉱害防止事業に要した工事費(1971~2003年)

 

第10回「土呂久からアジアへ―砒素との格闘20年―」(12月1日)

1.パワーポイント・スライド(46枚)の配布資料

Ⅰ アジアの砒素汚染

Ⅱ 地下の不思議への挑戦

Ⅲ 地上の困難への挑戦

Ⅳ 共に歩む